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最近多くなってきた省エネ給湯器。コスパや生活面でさまざまなメリットが存在するほか、エコにも対応しています。
経済産業省が発表している「エネルギー白書2022」によると、自宅で消費されるエネルギーの割合のうち給湯器は27.8%という結果が出ています。約3割近いエネルギー消費を給湯器が占めており、環境や家計のことを考えると見直しも重要になってきます。(※)
省エネ給湯器を設置しようとその種類を調べてみると、似たような商品が5つもあって迷っているという方は多いもの。初めて設置するとなると、何を基準にして選べば良いのか分からず余計に迷ってしまうのではないでしょうか。ここでは、5つの省エネ給湯器の特徴やメリット・デメリットなどを紹介しています。自分に合った給湯器を選んで、快適な生活を送りましょう。
今回はその中でも5種類の省エネ給湯器を紹介するのでチェックしてみてくださいね。
最近注目されている省エネ給湯器は少ないエネルギーで無駄な熱を発生させずにお湯を沸かすことが可能です。
実際にどのような働きをしているのでしょうか。自分に合ったものを選択できるよう、その仕組みを把握しておきましょう。
効率よくお湯を沸かすことができる省エネ給湯器。給湯器には熱交換器が2箇所に備わっているのが一般的です。一次と二次があり、始めに二次熱交換器で必要な水を温めますが、このとき省エネ給湯器では、今まで使わずに捨てていた燃焼排ガスを利用するので、効率的にお湯をためることができるのです。
その後、一次交換機で再度お湯を溜めていきます。始めに二次熱交換器でお湯を温めるときに酸性水が発生するのですが、それは給湯器に仕組まれた中和タンクで排出。外へ排出させないので、地球環境にも良いのです。
では従来の給湯器と何が異なるのでしょうか。違いは3つあります。
まず1つ目は環境に優しいという点です。従来の給湯器に比べると、二酸化炭素の排出量が約13%(※)カット。環境に配慮しながらお湯を溜めることが可能になりました。
2つ目は省エネに大変優れている点。熱効率が約80%だった従来の給湯器に比べて、省エネ給湯器は95%(※)と飛躍的にアップ。従来と比べてコストが削減される仕組みになっています。
3つ目はメンテナンスが不要という点。二次交換機に耐酸性に優れた素材の物を使用していることや、お湯を温める際に発生する酸性水の処理が簡単に。ほとんどメンテナンス不要となっています。
省エネ給湯器はランニングコストが格段に安くなります。電気代はもちろん、ガス代も抑えることが可能。また、従来の給湯器よりもコンパクトなため、場所を選びません。ただし、種類によっては、初期費用が高い製品も存在します。十分に仕組みを理解したうえで購入する必要があるでしょう。
長期的に見ると費用が抑えられお得になる仕様品もありますよ。種類によってメリットとデメリットが異なるので注意してくださいね。
省エネ給湯器には似ているものが5種類存在します。そのため、「どれが良いの?」と困ってしまう方も多いでしょう。省エネ給湯器の種類は以下の5つです。
エコ給湯器の商品
それぞれの省エネ給湯器には、特徴やメリット・デメリットが存在します。給湯器の種類によって向いている家庭とそうでない家もあるので、仕組みを理解してから購入を決めましょう。家のつくりやスタイルにあったものを選ぶことによってコスパをよくしながら、快適な生活を手に入れることができますよ。
省エネ給湯器の中で最もスタンダードなものがエコジョーズです。わずかなガスでお湯を温める機能を持っているのが特徴。価格は5~10万円程度と他の省エネ給湯器に比べるとリーズナブルで設置しやすいのがポイントです。
従来の給湯器では捨てていた排気熱を利用して水を温めているため、排気量が約50℃のみ。従来の給湯器の約4分の1の量です。その分、年間のガス代も安くすることができます。例えば、給湯器の大手メーカー「リンナイ」の場合、約16,500円(※)も節約になるのだとか。ランニングコスト・本体価格どちらを見ても、お得だと言えるでしょう。
エコジョーズは従来の給湯器よりもコンパクトになっていますが、湯気が多く発生する性質を持っています。そのため、周りに金属がない場所に設置しなければならず、どこでも設置できるわけではないので注意が必要です。
関連記事:エコジョーズを検討している方必見!評判や特徴などエコジョーズの全てを紹介
ガスではなく、電気でお湯を温めるのが特徴のエコキュート。大気の熱によってお湯を沸かすヒートポンプ技術を採用しているので、環境に優しいのがポイントです。このヒートポンプに二酸化炭素を圧縮させて熱を発生。それによってお湯を沸かす仕組みになっており、まさに自然の力を利用した給湯器だと言えるでしょう。温められたお湯はお風呂はもちろん、食器洗いや洗濯、洗車などあらゆるシーンに利用可能です。
電気エネルギーを熱エネルギーに変換させるエコキュートは、ヒートポンプ給湯器という少ない電気でお湯を沸かす機能を持っているので、光熱費を大幅に削減できます。また二酸化炭素の排出を抑制するので、地球温暖化の防止にもつながります。
エコキュートはタンクにお湯を貯蓄して温める仕組みになっているので、使い過ぎてしまうと水が無くなることがあります。そうなると冷たい水しか出ず、お湯が使えない状況に。また、お湯が欲しいときにすぐに出ない場合があります。
関連記事:エコジョーズとエコキュートどっちがお得?比較してみました
都市ガスを使って発電し、その時発生した熱を利用してお湯を沸かすのがエコウィルの仕組みです。ガスを使ってCO2の排出を抑えながら電気を作り、なおかつ発電過程で出た熱を再利用するので、とってもエコ。エコウィルで発電した電気は、温水式床暖房や照明などに使うことも可能です。
自宅で電気を作るため電気代を抑えることができます。その分、ガスを多く使用することになりますが、トータルでみると節約されていることに。熱を有効に使うことができるのでミストサウナや床暖房、浴室乾燥などあらゆる場面で活躍できます。
エコウィルは本体価格が約70万と高めの設定になっています。また、給油タンクが満タンになっている際は発電しない仕組みになっているため、多少水を使用しなければなりません。床暖房やサウナなどをよく利用する家庭だと十分にその機能を利用できますが、そうでなければあまりメリットを感じられないでしょう。
電気給湯器と次世代のガス湯沸かし器を組み合わせてお湯を沸かすエコワン。従来の給湯器よりも光熱費を節約できるほか、熱を再利用してお湯を沸かすことができる優れた省エネ給湯器です。
ランニングコストが圧倒的に安いのが最大のメリット。お湯を使えば使う程高熱費が安くなる仕組みになっています。ガス湯沸かしを併用することで湯切れの心配が無く、貯湯タンクのサイズを小さくすることが可能。また、太陽光発電と組み合わせることもでき、さらに光熱費を削減することができます。
導入費が10万円前後となっているエコワンは、他の省エネ給湯器より導入費がかかってしまいます。また、万が一ガスか電気のどちらか一方が稼働しなくなったときは修理が必要に。維持費にコストがかかることもあるので、あらかじめ把握しておきましょう。
ガスから排出された水素で発電を行うエネファーム。発電と同時にその排熱によって、お湯をつくることもできます。省エネにもなり、電気代を抑えることも可能になるのです。エネルギーを無駄にしない、まさに地球環境が考えられたシステムだと言えるでしょう。
エネファームで作ったお湯は、お風呂はもちろん、ミストサウナや床暖房まで幅広く利用できます。また、発電によって発生した排熱を活用するため、地球環境に優しいのも特徴です。
製品価格が高いほか、停電した際に自立運転することができません。また、太陽光発電は電力会社へ電気を売ることができますが、エネファームでつくった電気は売ることができません。その他、メンテナンスを行っても最長で20年と寿命が短いのがデメリットだと言えるでしょう。
5つの省エネ給湯器にはそれぞれ異なった特徴があり、どれが良いのか迷ってしまう方も多いかもしれませんが、はじめて省エネ給湯器を取り付ける方は一般的なガス給湯器が進化したタイプのエコジョーズがおすすめです。
本体価格が5~10万円とリーズナブルに設置できるので、無理なくエコな生活が実現します。また、排熱を使ってお湯を作るので排気量を大幅に抑えることも。コスパや利便性、環境などトータルで見ると、エコジョーズが良いと言えるでしょう。